インドeビザとは?申請前に確認したい基本条件
インドeVisa(インド電子ビザ)は、対象国・地域の国籍者がオンラインで申請できる渡航認可制度です。申請が承認されると、ETA(Electronic Travel Authorization)がメールで通知されます。ETAは他国の電子渡航認証制度とは別のもので、インドeビザ制度で発行される電子渡航認可を指します。
日本の一般旅券を使う旅行者は、インドeビザの対象国・地域一覧に含まれています。ただし、利用できるかどうかは、実際に使うパスポート、渡航目的、過去や現在の状況、旅券の種類などによって変わります。外交・公用旅券、レッセパッセなどはeVisaの対象外です。また、旅券には原則として申請時点で6か月以上の有効期間と、入国スタンプ用の空白ページが2ページ必要です。
インド渡航にビザが必要か、eVisa・通常ビザ・到着時ビザのどれを選ぶべきか迷っている方は、日本人向けのインドビザ必要条件ガイドもご確認ください。
旅行目的に合うインドeビザの主な種類
観光目的で選ばれることが多いのはe-Tourist Visaです。旅行、親族・知人訪問、短期間のヨガプログラムや一定の短期コースなど、認められた目的に合う場合に利用できます。e-Tourist Visaには、30日、1年、5年の選択肢があります。
- e-Tourist Visa(30日):短期の観光旅行向けです。複数回入国が認められますが、延長・種類変更はできません。
- e-Tourist Visa(1年・5年):有効期間中に複数回入国できる観光用eVisaです。1暦年にインドで滞在できる合計日数には上限があります。
- e-Business Visa:商用目的のための区分です。観光目的の代替として選ばないでください。
- e-Medical Visa・e-Medical Attendant Visa:治療目的の本人および条件を満たす付き添い者向けです。
- その他のeVisa:学生、家族、トランジット、会議、映画撮影など、目的別の区分があります。必要書類は区分ごとに異なります。
旅行目的と選択する区分が一致していないと、申請内容の確認や入国時の説明に支障が出るおそれがあります。迷う場合は、申請前に目的・滞在予定・必要書類を整理してください。
インドeビザ申請方法:オンライン申請の流れ
インドeビザ申請はオンラインで行います。入力情報はETAや入国審査で確認されるため、パスポート表記どおりに記入することが重要です。
- eVisaの区分を選ぶ:渡航目的と予定に合うe-Tourist、e-Business、e-Medicalなどを選択します。
- オンラインフォームを入力する:氏名、生年月日、国籍、旅券番号、連絡先、渡航予定などを入力します。
- 写真と旅券情報ページをアップロードする:写真と、顔写真・個人情報が掲載された旅券ページを提出します。
- 区分別の追加書類を提出する:商用・医療などでは、招へい書や医療機関の書類など、目的に応じた資料を求められることがあります。
- 政府手数料をオンラインで支払う:支払い後も、決済情報が反映されるまで時間がかかる場合があります。
- 申請内容とメールを確認する:提出・支払い後は、登録メールアドレスに申請受付の通知が届きます。
- ETAのステータスを確認する:出発前に申請状況が「GRANTED」と表示されていることを確認し、ETAの控えを用意します。
申請受付メールは、ETAの承認を意味しません。渡航前には必ずステータスが「GRANTED」になっていることを確認してください。
インドeビザ必要書類
観光用のインドeビザでは、通常、デジタル写真とパスポートの顔写真・個人情報ページの写しが必要です。入力用として有効なメールアドレス、支払い手段、旅行予定も準備しておくとスムーズです。
- 有効なパスポート:申請内容とアップロードする顔写真ページのパスポートは同一でなければなりません。
- デジタル顔写真:最近撮影した正面向きの写真を用意します。
- パスポートの顔写真・個人情報ページのPDF:氏名、生年月日、国籍、パスポート番号、有効期限などが明瞭に読めるものが必要です。
- メールアドレス:申請受付、審査結果、ETAの通知を受け取るために使います。
- 区分別の追加書類:商用、医療、会議、特定の短期コースなどでは、申請目的を示す書類が必要になることがあります。
名刺や招待状などの追加書類が必要となる場合があります。提出書類の言語や形式はeVisaの種類によって異なるため、申請画面に表示される条件を確認してください。不鮮明な画像や必要な情報が欠けたPDFは避けましょう。
写真・ファイルの技術要件
- 顔写真:JPEG形式、10KB以上1MB以下で、縦横の長さが等しい正方形の写真を用意してください。
- 写真の写り方:正面向き、目を開け、眼鏡なし、顔と背景に影がなく、白または淡色の無地背景にします。
- パスポートの写し:PDF形式、10KB以上300KB以下。文字、写真、有効期限が読み取れる状態で提出します。
- 追加書類:商用・医療目的などで提出する書類も、通常はPDF形式・10KB以上300KB以下です。
写真や書類が仕様に合わない、不鮮明、または入力した旅券情報と一致しない場合、申請が受理されない、または不許可となる可能性があります。
インドビザ料金:日本国籍者のe-Tourist Visa政府手数料
日本のパスポートで申請するe-Tourist Visaの政府手数料は、有効期間と30日eVisaの対象時期によって異なります。以下は政府が公表する米ドル建ての申請手数料です。別途、通常3%の銀行取引手数料が加算されます。実際の支払総額は決済画面で確認してください。
- 30日e-Tourist Visa(4月〜6月):10米ドル
- 30日e-Tourist Visa(7月〜3月):25米ドル
- 1年e-Tourist Visa:25米ドル
- 5年e-Tourist Visa:25米ドル
e-Business、e-Medical、e-Medical Attendant、e-Conferenceなどについても、日本国籍者向けの公表手数料は各25米ドルですが、必要書類や適用条件は観光用とは異なります。政府手数料は申請処理のための費用であり、ETAが不許可となった場合や旅行を取りやめた場合でも返金されません。
民間の申請サポートを利用する場合は、政府への申請手数料とは別に、任意のサポートサービス料金がかかることがあります。これは政府手数料を置き換えるものではなく、日本語フォームの利用、入力内容の確認、記入漏れや入力ミスを減らすための補助といった追加サービスに対する費用です。
申請時期と審査期間:いつまでに申請すべき?
e-Tourist Visa(30日・1年・5年)、e-Business Visa、e-Medical Visaなどは、対象となる区分で到着予定日の120日前から申請でき、少なくとも4日前までに申請を完了する必要があります。申請できる期間はビザの種類によって異なるため、選択した区分の条件も確認してください。
「4日前まで」は申請可能な最終目安であり、4日で必ず承認されるという意味ではありません。公式には一律の審査完了日数や即日・特急発給は示されていないため、出発直前の申請は避け、書類をそろえたうえで余裕を持って提出してください。
支払い後、決済状況の更新に技術的な時間差が生じることがあります。料金が引き落とされたのに画面へ反映されない場合は、すぐに重複申請・重複決済をせず、まず申請番号で支払い状況を確認してください。
ETAの受け取り、申請状況の確認、到着時の準備
申請と支払いが完了すると、登録メールアドレスに受付通知が届きます。審査結果も同じメールアドレスに通知されますが、出発前にはオンラインのステータス確認機能で「GRANTED」と表示されることを確認してください。
承認されたETAは印刷またはすぐ提示できる形で保存し、使用したパスポートとともに携行します。インド到着時には、eVisa利用者の生体情報が取得されます。メールを受信しただけで渡航準備を完了とせず、旅券番号、氏名、生年月日、国籍、顔写真の内容もETAで確認しましょう。
インドeビザ有効期限と滞在可能日数の違い
eVisaでは、「いつまで最初の入国に使えるか」「認可が有効な期間」「1回または1年に滞在できる日数」を分けて理解することが大切です。特に1年・5年の観光eVisaは、有効期限が長くても無制限に滞在できるわけではありません。
- 30日e-Tourist Visa:最初のインド到着日から30日間有効です。複数回入国が認められ、最初の入国はETAに記載された発行日から失効日までに行う必要があります。
- 1年e-Tourist Visa:ETAの許可日から365日間有効で、複数回入国が可能です。インドでの滞在は、1暦年につき合計180日を超えられません。
- 5年e-Tourist Visa:ETAの許可日から5年間有効で、複数回入国が可能です。こちらも、インドでの滞在は1暦年につき合計180日を超えられません。
eVisaは原則として延長・種類変更ができません。日程を延ばす可能性がある場合は、出発前に選ぶeVisaの種類と旅行計画が合っているかを見直してください。
新しいパスポートになった場合
ETAが旧パスポートに対して発行され、有効期間内に新しいパスポートを取得した場合でも、旧パスポートを携行すれば新旧両方のパスポートで入国を認められる場合があります。旅券を更新したからといって、必ず新規申請が必要になるわけではありません。
ただし、ETAの有効性、氏名・国籍・生年月日などの記載、旧パスポートの提示可否は個別に確認してください。公式ポータルには、旧旅券のETAを新旅券へ移すeVisa/ETA transferサービスも案内されています。渡航前に旅券情報とETAの内容が一致しているかを確認し、不明点があれば公式案内に従ってください。
子ども・家族で申請する場合
未成年者も個別のeVisa申請が必要です。子ども本人のパスポートを使って申請し、パスポートはインド到着日から少なくとも6か月の有効期間が必要です。家族全員分について、名前のつづり、旅券番号、写真、メールアドレスの入力をそれぞれ確認しましょう。
インドeVisa申請で起こりやすい問題と対処の考え方
パスポート情報の入力ミス
氏名、生年月日、国籍、パスポート番号は、ETA発行後に気づくと旅行に影響する重要項目です。ローマ字表記を自己流で変更せず、旅券の記載をそのまま転記してください。最終送信前に、入力画面・アップロードした旅券ページ・写真を並べて確認するとミスを減らせます。
写真やPDFがアップロードできない
ファイル形式、容量、正方形の写真、背景、画像の鮮明さを見直してください。スマートフォンで撮影した画像は容量が大きすぎる場合があり、パスポートの端が切れている、反射で文字が読めないといった状態も避ける必要があります。
支払い済みなのに決済が確認できない
決済情報の反映には時間差が生じることがあります。支払い状況を確認せずに再決済すると、重複支払いにつながるおそれがあります。まず申請番号を使って支払い状況を確認し、公式案内に従ってください。
不許可または出発直前まで「GRANTED」にならない
申請料は承認の有無にかかわらず返金されません。また、インド政府はeVisaの緊急・特急発給に対する追加料金制度を設けていません。未承認の状態での渡航は避け、ETAが「GRANTED」であることを確認してから出発してください。
実例:どの観光eVisaを選ぶか
例1:8月に10日間の観光旅行をする日本旅券保持者
短期の観光であれば、30日e-Tourist Visaが旅行日程に合う可能性があります。8月は30日観光eVisaの7月〜3月の料金区分です。到着日の120日前から申請でき、少なくとも4日前までの提出が必要ですが、承認を待つ時間を考えて早めに進めることが大切です。
例2:1年間に複数回、観光でインドを訪れる予定がある旅行者
1年e-Tourist Visaは、ETAの許可日から365日間、複数回入国が可能です。ただし、滞在日数は1暦年に合計180日までです。有効期間と滞在可能日数を混同せず、各旅行の日数を合計して計画してください。
e-Arrival CardはeVisaとは別の到着手続き
インドのe-Arrival Cardは、ビザとは別の到着情報の手続きです。外国人旅行者とOCIカード保持者は、通常、インド到着前72時間以内にオンラインで提出します。
eVisaのETAを取得していても、到着情報の手続きは別に必要となる場合があります。出発が近づいたら、eVisaの承認状況とあわせて到着手続きの要否を確認してください。
申請前の最終チェックリスト
- 使用するパスポートがeVisaの対象条件を満たしている。
- 渡航目的に合うeVisa区分を選んでいる。
- パスポートの有効期間と空白ページを確認した。
- 写真とパスポートPDFが形式・容量・鮮明さの要件を満たしている。
- 氏名、旅券番号、生年月日、国籍をパスポートどおりに入力した。
- 追加書類が必要な区分では、必要書類を確認した。
- 到着日の120日前から4日前までの申請期間内に提出する。
- 出発前にETAのステータスが「GRANTED」であることを確認する。
- ETAの控えと、必要に応じて旧パスポートも携行する。
申請に使うパスポート、渡航目的、日程、同行する子どもの有無によって必要な手続きは変わり得ます。入力前に条件を整理し、個別の旅行に必要となる入国手続きを確認してください。
